認定カウンセラー

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認定カウンセラー

認定カウンセラー

 

認定カウンセラーは日本カウンセリング学会という(法人資格のない)団体が試験を行い、認定する民間資格で、1986年に発足しました。
この種の資格の中では、日本リハビリテーション心理学会認定の「心理リハビリテーション資格」に次いで古く、業界内でも権威ある資格となっています。

 

カウンセラーには国家試験によって認定され所持していなければ専門職に就けないという国家資格が存在せず、学会などの認定する学会認定資格と法人認定資格がそれぞれ数種類存在します。
学会認定資格には認定カウンセラーや心理リハビリテーション資格などがあります。法人認定資格には日本臨床心理士資格認定協会の「臨床心理士」や日本心理学会の「認定心理士」などがあります。
現状これらの資格はそれぞれ独立した団体が試験や認定を行っており、統一されていません。認定カウンセラーもその資格の一つという位置づけです。

 

現在ではカウンセラーの需要が増えてきています。ただ一口にカウンセラーといっても、医学や産業、教育などさまざまな分野の需要に応える専門の資格があります。

 

認定カウンセラーはカウンセリング全般に関して専門的な知識を持っている方に対して与えられる資格であり、カウンセリングの専門能力だけではなく、各領域の専門職としての知識・能力も合わせた資格です
認定カウンセラーが備えていなければならない共通の能力は「標準カウンセリング」として定義されています。これは専門的なカウンセリング手法を活かして顧客が抱えている問題を解決し、目標達成に向けて行動できるように支援する能力のことです。

 

カウンセリングの場では、顧客とカウンセラーの間で問題の解決に向けた言葉のやり取りが行われます。カウンセラーの仕事は、各個人の悩みを解決するだけでなく、集団や組織の成長を促進し、予想される問題の発生を抑制することに重点が置かれています。また、教育や司法、産業、医療の場での活躍が期待されます。

 

認定カウンセラーになるためには、かなり高いハードルをクリアしなければなりません。それには十分な勉強と実績が必要です
一般の人が認定カウンセラーの試験を受けるためには、日本カウンセリング学会主催の研修会に参加し「認定カウンセラー養成カリキュラム」を210時間受講することが要求されます。これらのカリキュラムのうちいくつかは、心理系の大学・大学院での心理学に関する専門科目の単位で置き換えることができます。民間の養成スクールもありますが、プロのカウンセラーとして働くためには、やはり大学や大学院などに入ってしっかり専門的な勉強をしたほうがいいでしょう。

 

 

資格取得の方法

 

カウンセラーになる道は幾つかあります。

 

カウンセラーになるために最も確実な方法は、大学の心理学科や臨床心理学科等で学び、さらに大学院でカウンセラーとしての専門性を高めることです。

 

大学等でカウンセリングの専門科目を学ばなかった方は、例えば日本カウンセリング学会や日本産業カウンセリング学会のような学会に所属し、学会の研修を受けることで「認定カウンセラー」や「産業カウンセラー」の資格が得られます。大学のカウンセリング関係の単位は、学会の研修会の単位に読み替えができる場合もあります。

 

日本カウンセリング学会の認定カウンセラーになるためには、まず学会に入会しなければなりません。そのうえで試験や推薦などの審査を受けるという二重の関門を突破する必要があります。認定されるにはどちらも厳しい条件があり、1回の試験をパスすればいいといった安易に取得できる資格ではありません

 

日本カウンセリング学会に入会するには入会審査に合格しなければなりません。入会審査は2ヶ月ごと(偶数月の20日)に開かれる常任理事会で行われます。入会の申し込みはオンラインで行うか、入会申込書を郵送によって行います。申し込みを行ったら1週間以内に入会申込金10,000円を入金します。入会申込金は入会承認後に入会金と当該年度の会費として扱われます。

 

入会するためには次のいずれかの条件が必要になります。学会ですからかなり厳しい条件です。

  • 4年制大学を卒業し、カウンセリングの研究、学習、実践を行っていること。
  • 短期大学・高等専門学校を卒業し、3年以上カウンセリングの研究、学習、実践を行っていること
  • 高校を卒業し、6年以上カウンセリングの研究、学習、実践を行っていること

 

入会した方は認定カウンセラーの資格申請を行うことができます。資格申請にも厳しい条件があります。また試験と推薦の双方で行えます。

 

試験制度は2000年から取り入れられ、筆記および技能試験が行われます。試験を受けられるのは次のいずれかの条件を満たした者です。

 

  1. 一般受験者は同学会入会後2年以上経過しており、同学会の「カウンセラー養成カリキュラム」で210時間以上学習していること。
  2. 日本カウンセリング学会の「認定カウンセラー資格認定校」の指定を受けた大学院以外の心理学系大学院在学者・修了者は同学会に入会後1年以上経過しており、同学会研修基準で240時間以上学習していること。
  3. 日本カウンセリング学会の「認定カウンセラー資格認定校」の指定を受けた大学院の在籍者・修了者は同学会入会後1年以上経過していること。

 

推薦方式は認定スーパーバイザーの推薦に基づいて書類審査及び面接によって認定されます。

 

 

 

認定カウンセラーになるための試験について

 

心理カウンセラーになる為の試験の種類として、認定カウンセラーといわれる資格に挑戦したい場合、その協会が認定する養成講座を受講して、筆記、面接をパスする必要があるという事になる場合が多いです
場合によっては自身が受け持ったケースについてレポートの提出を求められ、それについて試験官と討論する形になる事なんかもあります。

 

完全未経験から心理カウンセラーを目指す人を対象としている場合と、対人援助職にすでについている人を対象にしている場合で試験の種類もいろいろ変わってくる場合が多いですが、前者は筆記(心理学の基礎や精神疾患として遭遇しやすいものに関すること、医者にリファーするタイミングの見極め等に関するものが多い)と協会で教える心理療法がしっかりできているかを確認する意味での実技試験を兼ねた面接であり、後者はこれに加えてレポート提出兼討論がある場合があると考えておくと齟齬がないです。

 

ボランティアの範囲での心理カウンセラーの資格の認定から、臨床心理士などの専門的な精神療法を扱う意味での心理カウンセラーの資格認定まで多くありプロとして働く場合はしっかり大学や大学院等に入って、そこでの認定試験などを目指した方が良いという事情などは考えておくべきですし、試験の内容なども医療的な面との兼合いや最低限知っておくべき心理学の知識に関するものがあるか否かも確認しておくべきですが、対人援助職を前提にしているタイプでなければ講座の内容の復習次第で合格可能なものに大概なっていると考えておくのが妥当な所です。

 

=>こちらに認定カウンセラーの資格取得後の進路先に関して記事を書きました。ぜひ参考にしてみてください。

 

 

>> 心理カウンセラーになる方法とは!! << 

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