現実療法と精神分析療法

心理カウンセラーになるには【TOP】 ＞ 心理カウンセラーのあれこれ ＞ 現実療法と精神分析療法

 

精神的な悩みが起こる原因として、人とのかかわりなど外側から影響を受けることが関係しています。ただし、そのストレスから目を背けてしまうことで、根本的な解決を図れなくなってしまうのです。

 

生きていれば、外的なストレスからは常にさらされることになるのですが、そのストレスから心を守るためには、現実と向き合いその都度問題を解決していかなければなりません。
心理カウンセラーになった時には、対処的ではなく根本的な状態の改善に向けて現実療法も試していくことになります。

 

この療法では、そうなってしまった現実をしっかりと理解したうえで、これからの心の持ちようや生活について現実的に考えていきます。
その意味でも、心理カウンセラーとして相談者の悩みをただ聞いていくだけではなく、時として耳をふさぎたくなるような部分にも目を向けていかなければなりません。
また、過去に起こった悲しみや苦しみといった感情も、その場で消化できるように支えていく必要があるのです。

 

このように、この療法では、自身の内なる問題についても心理カウンセラーとして指摘していく必要があります。
ただし、現実療法を行う際には、ただ相談者に厳しく対応するのではなく、精神的な不安や混乱についても細かく対応していかなければなりません。

 

心理カウンセラーとして、この点に思いが及ばないと、相談者をただ追いつめるだけになってしまいますので、充分な心のケアを行っていく必要もあるのです。

 

フロイトによる精神分析を元にした精神分析療法

 

フロイトの精神分析理論に基づく精神分析療法は、そもそも人間の意識に焦点を当てたものでした。今日の行動心理学や遺伝子科学からすれば、目に見えない意識などというものは陳腐に映るかもしれません。

 

例えば、「ハンス坊やの馬恐怖」では、父親から去勢されることへの恐怖が抑圧に置き換えられて「馬に噛まれる」ことへの理由なき恐怖を生み出すものとフロイトは解釈しています。その他、有名なエディプスコンプレックスなど、フロイトの精神分析は、そもそも人間が備えている原型というものを仮想しているようにみてとれます。こうした見方による療法を実践している心理カウンセラーは、わが国では残念ながら少ないといわざるをえませんが、その療法から救われた数々の例やその視点は洞察するに値すべきものがあります。フロイトの精神分析では、うつ病を幼児期の対象喪失をその基本原理と考えています。そして、この病理から出現する無意識の葛藤と動機を理解することを目的として治療が進められ、うつ病の再発などに性格的な要因がある場合に効果をあげることが知られています。

 

もちろん、うつ病の治療と言えば、脳内の神経伝達物質がうまく受けた渡しされていないという作用機序の是正が、今日のうつ病改善の方法であり、それゆえ薬物療法が一般的となっていることは心理カウンセラーの間では疑いようのない事実です。しかし、私たちは薬だけで癒されるわけではありませんし、ましてや人間関係や社会的な圧力の中で確かに精神病理がもたらされていることも間違いありません。人間の葛藤や苦悩を扱うフロイトの視点は、混迷する現代だからこそ通用するのかもしれません。

 

心理カウンセラーとして一人のクライアントを救おうとするならば、こうした幅のある視点をもつべきではないでしょう。心理カウンセラーが薬を直接扱うことができないことを最大限に生かそうではありませんか。

 

いろいろ種類のあるこの資格。一括資料請求が便利です。こちらへどうぞ

 

>>　心理カウンセラーになる方法とは！！　<<