ゲシュタルト療法と来談者中心療法

心理カウンセラーになるには【TOP】 ＞ 心理カウンセラーのあれこれ ＞ ゲシュタルト療法と来談者中心療法

心理カウンセラーの行う治療法に「ゲシュタルト療法」というものがあります。

 

 

「ゲシュタルト」とはドイツ語で「全体・形態・統合」などの意味があります。私たちは、物事を単体で捉えているようで、実はまとまった全体像として見ています。分かりやすく言えば、漢字を線ごとに分解すると何を表現しているのか分からなくなるのと同様に、対象をそれ以上分解すると意味が分からなくなる一つのまとまりの事です。全体性や構造に着目するのがゲシュタルト心理学です。

 

ドイツの精神分析医フレデリック・パールズ博士が、このゲシュタルト心理学と精神分析療法を組み合わせて創ったのがゲシュタルト療法です。実は東洋的な瞑想や精神統一、禅の体験をその基盤に取り込んでおり、仏教学者の鈴木大拙の影響も色濃く受けています。

 

このセラピーは「過去になにをして、なぜそうしたのか」は考えず、「今ここで、いかに話しているか、何を話しているか」という現在形を問題にします。心理カウンセラーはロールプレイングや対話ゲーム（両極端な要素を見つけ出して、それらの間で対話させる）などの技法を使って身体動作的にカウンセリングを行っていきます。

 

心理カウンセラーは、患者の行き過ぎた完全主義や減点主義、枝葉末節にとらわれる考え方から解放し、柔軟で全体像（ゲシュタルト）を見渡せてプラス思考に切り替えることによって、患者を悩みやストレスから脱却できるように支援していきます。

 

分かりやすく言えば、心理カウンセラーは、患者が欠点や足りないところなど枝葉末節にこだわらず、全体を見渡して良い所を見つけ出せるように支援していくことになります。

 

クライエントの自己成長力を信じて受容する来談者中心療法

 

心理カウンセラーの使う精神療法として来談者中心療法という方法があります。

 

最近特に盛んになってきた療法ですが、ロジャーズによって提唱されました。これは人間には他の生物と同じようにより良い方向に発展していく成長力を持っているという人間観を基礎としていて、問題行動は自己概念と経験の不一致から来ているものだと考えていきます。

 

ですので、心理カウンセラーはクライアントが自分の中で現実をありのまま率直に受け入れられる様になる事を目的として援助していく事になります。その為の具体的な方法として用いられる技術は傾聴です。

 

簡単に言うとクライアントの話を静かに聞いて、本人がどういう気持ちでいるのかを理解しようとしていく事です。聞いた話に関して人間は感想や意見を持つものであり、場合によってはそれを率直に相手に伝えたりしようとするものですが、それをやってしまうと単なる人生相談と大差なくなってしまうものがありますので。

 

この技術を使う心理カウンセラーはこちらの意見は脇に置いて、相手を理解する事から始めようとする必要があり、だからまずは静かに傾聴をしていくということになるのです。

 

注意点として心理カウンセラーとクライアントが似た問題を持っていて、受容、共感、自己一致という基礎を果たせなくなってしまい、カウンセラーが落ち着いて話を聞けなくなってしまうという事なんかも無いわけではなく、その場合は他の人に仕事を変わってもらうべきであるというのなどはありますが、多くの事例に適応できる幅広さを持った所がある療法です。

 

いろいろ種類のあるこの資格。一括資料請求が便利です。こちらへどうぞ

 

>>　心理カウンセラーになる方法とは！！　<<